シュタイナー

これまでの引用文です。

○R.シュタイナー(1860-1924)


 ”もしもこれからの数世紀間、霊界へ高まろうとする十分な数の人びとが見出せなかったら、人類は霊界からの力を取り込むことがますます少なくなり、その結果、霊的な力がますます乏しくなり、人間生活は荒寥(荒涼)としてくるでしょう。・・・そのとき、人びとはこの世での仕事が行えなくなっていき、人類は、生命の液を吸収できずに枯れていく樹木のように、衰えていくでしょう。
 今までの人類には、力が外から与えられました。人びとは、外的な生活のことしか考えず、無邪気に生き、外なる感覚世界だけが実在すると信じて、感覚世界の背後で生じる諸変化のことをまったく知らずにいました。
 けれでもこの霊的な力が涸れてしまうので、今人間は自分の力でそれに代る力を生じさせなければならないのです。外なる物質界だけに頼っている人たちの手に人類の進化が委ねられるのだとしたら、地上の人類全体の力は枯渇し、人類は衰退の一途を辿ることになるでしょう。”
照応する宇宙

私たちは民主主義を尊重はしても、民主主義に精神生活の管理をさせません。
 ・・・
人類は未来への方向に反抗します。すべての地域的な権益が未来において克服されなければならない故に、現在の人類はそれに反抗して、人間は国家ごと、民族ごとにまとまらなえばならない、という安易な命題を世界中にふりまくのです。現在世界に起きていることは、人類の進化を望む神の意志に対する反抗なのです。・・・機関車が長距離を走らなければならないとき、傷んだ線路上に来ると、線路をこわします。そして自分も先へ進めません。・・・もっとよい線路に取り替えるまでに、かなり長い時間がかかります。なぜなら、傷んだ線路をよい線路に替えようと、まだまったくしていないのですから。
社会の未来

・・・現在までの数世紀間に形成されてきた精神生活は、始めは重商主義国家に拘束され、今は経済国家によって拘束されています。そのような精神生活は、決して新しい人間を本当に生み出すことができません。ですから、精神生活の自由が求められなければなりません。精神生活がそれ自身ひとつの独立した分野とされねばならないのです。
社会の未来

第七亜人類(蒙古人)も同様に思考力を育成した。しかしこの人々の中には、以前の諸亜人類の特徴、特に第四亜人類の特徴が、第五、第六亜人類のそれ以上に強く、残っていた。人々は思い出に対して忠実であり続けた。一番古いものが一番良いものであり、それにはどんな思考力も及ばない、という確信を人々は抱いていた。・・・彼らはもはや生命を直接支配はできなかったが、生命に対する素朴な信仰を失ってはいなかった。生命力は彼らの神になった。そしてこの神の委託の下に、彼らは正しいと思うすべてを行った。こうして彼らは実際、近隣の諸民族の眼からはまるで秘密の力に取り憑かれているかのように見えた程にまで、盲目的にこのような力に帰依した。今日でもアジアと若干のヨーロッパ地域に住む彼らの子孫たちには、このような特徴がみられる。
(*これはアトランティス時代の話であって、それをそのまま現代(後アトランティス時代)の蒙古人(モンゴロイド)に受肉した霊魂(個人)に当てはめてはいけない。ただし、その物質的特質は残っている。人智学では霊魂が輪廻転生を繰り返し進化するという考えを大前提としている。現在日本人男性として生きる霊魂が、前世で白人女性であったり、来世で黒人男性であったりすることがあり、霊魂によって千差万別である。そのため、上記の内容には何ら人種差別的要素はない、と小生は理解している。)
『アカシヤ年代記より』

【火星(Mars)】・・・惑星の中で最後に(天王星・土星・木星・地球・金星・水星についで)発生した天体。地球進化において月進化期が繰り返されるときに発生した。火星圏はデュナメイスの支配領域である。地球進化期前半(レムリア時代)に月が地球から分離したとき(地球が第4周期にエーテル的になる前)に、火星が地球を通過し、地球に鉄を与えた。火星は感受的心魂の発展を刺激し、言語への衝動を与える。通常の眠りにおいて、火星は感受的心魂に作用する。火星は月進化状態が再受肉したものであり、かつての月の大きさを軌道としている。火星は水体であり、月進化期の生命的残留物を含んでいる。また、太陽の力の代理であり、アストラル体が個我によって鎮められていないので、争いが多い。
 火星は16世紀まで闘争で荒廃し、心魂が火星からもたらしたものによって近代自然科学が発生した。1604年、仏陀は火星で<ゴルゴダの秘儀>を行ない、火星の上昇が始まった。死後、人間は火星圏で敬虔な仏教徒・フランシスコ修道士になる。仏陀は地上での働きを終えた後、火星に滞在しており、薔薇十字的瞑想を行なう者に力を送る。・・・
シュタイナー用語辞典

【ゴルゴタの秘儀】・・・・・・イエスの死ではなく、地球心魂誕生の出来事であり、古代の密儀における心魂界の行為としての3日間の仮死が、地上の歴史的事件になった。・・・イエス・キリストが負った傷から血がゴルゴタの丘に流れた瞬間、地球のオーラは変化し、地球は宇宙に向けて輝きを発しはじめた。アトランティス時代から始まっていた物質的身体の下落は、もはや人間が受肉できないまでになっていたが、ゴルゴタの秘儀によって物質的身体・エーテル体は新しい力を得た。
シュタイナー用語辞典

【民俗心魂・民族神霊 】アストラル体を精神的自己に変容しおわり、エーテル体を生命的精神に作り変えている大天使が民族神霊であり、そのアストラル的な雲の中に、民族全体が生きている。民族性は、民族のエーテル体と物質的な地表との結合から発生する。・・・天使は個人と民族神霊(大天使)との仲介をして、人間を活動すべき場所にもたらす。・・・どの民族も、人類全体に寄与する。・・・ローマ人はヨーロッパ全体のために、純粋に個我に基づく法律を築いた。・・・西アジアと東欧のスラブ民族は第6文化期を準備する。
『シュタイナー用語辞典』

【日本】・・・アトランティス文化から遅れてきた者。今日の日本の発展は、 外国の文化の成果を摂取したものであり、本当の進化ではない。・・・日本人は古代の霊性の遺産として、精神の柔軟さ・活発さを持っており、それが欧米の唯物論と結び付くと恐ろしいことになる。民族移動のころのゲルマン人が日本に転生しており、日露戦争のときは、帝政ロシアに虐待されたロシアの理想主義者たちが死後、心魂界で復習心を捨てられず、日本側に付いて戦った。
『シュタイナー用語辞典』

【アーリマン(Ahriman)】・・・アフリマン。古代ペルシア宗教において、善なる光の神アフラ・マスダに対抗する闇の力。アンラ・マンユとも呼ばれ、ヘブライ民族においてはメフィストフェレス、聖書ではサタンと呼ばれている。
・・・アーリマンは人間に世界の精神的土台を隠し、外界を単なる物質と考察させ、精神的なものに対する恐れを引き起こす。
・・・アーリマンの力は外的な印象を通じて作用するが、最も強力に作用するのは、人間が思考を拒んで、ものごとを偶然だと思うときである。アーリマンが恐れて撤退するのは、健全な判断力に対してである。アングロサクソンの経済思想・プラグマティズムはアーリマン的秘儀参入に由来する。
・・・
「黙示録」の獣ソラトはアーリマン的存在、ヴェネチアの総督ダンドロ(1108-1205)はアーリマン的な霊が受肉した人物であり、寄生虫・ 黴菌はアーリマンの産物である。アーリマンは天上のミカエル学院に対抗して地下学院を作り、印刷術を考案し、ニーチェを初めとする著述家に憑依している。アーリマンは3千年紀の初めに西洋に受肉して、秘密の学院を作り、本来なら人間が苦労して達成するはずの透視力を人類に提供する。世界の機械的・数学的把握、経済至上主義、国粋主義、福音書の一面把握が、アーリマンの受肉を準備する。
・・・特に英米では、アーリマン的四大元素存在が 人間の姿をとって出現し、秘密結社・カルト教団に入っている。1850年以来、アーリマンによって、機械の世界が地球の超地質層として形成される危険があり、本当はケルビム、セラフィム、トローネの流出物である地球がアーリマンによって幻影にされている。
・・・アーリマンは人間に自由を与えるために犠牲になったのであり、将来、人間はありあまる愛によって、その返礼をすることになる。・・・
シュタイナー用語辞典

【イエズス会】 ・・・イグナティウス・ロヨラ(1491-1556)らが1534年に結成した修道会。イエス原則を誇張し、王者イエスを地上の支配者とする(これは、イエス・キリストが「私の国はこの世ではない」〔「ヨハネ福音書18章」〕と言っているので、福音書に矛盾する)。シュタイナーによると、イエズス会は人間を精神界から遠ざけ、キリスト認識を不可能にしようと努めている。女性的・司祭的叡智を保守し、フリーメーソンと敵対している。しかし、イエズス会とフリーメーソンの低位成員同士は戦うが、高位成員同士は目的を同じくしている。薔薇十字団が心魂の最奥の聖域として働きかけなかった人間の意志に、イエズス会は直接働きかける。
シュタイナー用語辞典

【時代神霊】・・・アルカイ(人間の3つ上の天使)の霊体。周期の霊とも呼ばれる。偶然と思われることを通じて人間に直感を与える。本来はエクスシアイ(4つ上の天使)である、逸脱した時代神霊は、通常の時代神霊のように外から刺激せず、内から思考を方向づける。・・・ミカエル、オリフィエル、アナエル、ザカリエル、ラファエル、サマエル、ガブリエルの7柱の大天使が時代神霊に属しており、それぞれおよそ300年(354年)を統治する。
シュタイナー用語辞典

【ルシファー〔Luzifer〕】・・・心魂の下部に存在し、内側から人間に作用する存在。太陽神霊と人間の中間の半神であり、月進化期に進化を完成しなかった天使・大天使である。「マルコ福音書」はルシファーをデーモン、アーリマンをサタンと呼んでいる。「エゼキエル書」では、翼のある竜として登場する。BC.3000年ごろ中国に受肉して、アジア文化に叡智の霊界を与えた。イスラム教ではエブリスと呼ばれる。・・・
 ・・・ルシファーは人間に自立と誤謬の可能性を与え、人間を内からつかんで、自由と悪の可能性を与えた。・・・(以下略)
シュタイナー用語辞典

【月(Mond)】・・・天使の支配領域。・・・レムリア時代に土星神霊によって、月は地球の邪悪な衝動を持って、地球(太平洋)から分離した。月が分離したことによって、地上の人間は肺呼吸を始め、男女に分かれた。それ以来、月から地球に、引きずり下ろす影響が及んでいる。月が地球から分離したことによって、心魂界一般に邪悪な心魂界が組み入れられた。神智学で<月のピトリ>と言われる存在は、天使・ルシファーのことである。・・・
シュタイナー用語辞典

【空気】・・・”人類共通の個我の身体。神秘学では、気体状のものはすべて空気と呼ばれる。太陽進化期に、土星進化期の熱が、光と空気に分かれたのである。…空気の背後には、キュリオテテスの送る徳がある。… 空気の中にはアーリマン的四大元素存在が浸透しており、第6文化期に、空気は知性によって有毒になる。”
シュタイナー用語辞典

【夢】・・・アストラル体が物質的身体から離れていながら、エーテル体とは結び付いている状態で、夢が現れる。・・・目覚めて物質的身体を意識する前に、過去の記憶を含むエーテル体がアストラル体と個我の体験を受け取るので、夢は未来を予言できる。・・・夢を高次世界の啓示と見るのは不正であるが、修行の結果、夢の性格は変化し、意識の深い層で高次世界に由来するものが体験される。
シュタイナー用語辞典

数多くの自然災害を目撃すると、「いつ、この自然災害は準備されたのか」という問いを立てることができますし、立てねばなりません。自然災害は戦争の戦慄、戦争の残虐、人類文明の進歩のなかに現れたその他の残虐さのなかで準備されたのです。
天地の未来ー地震・火山・戦争

・・・アジア、東アジアには、一万年前にすでに人間がいました。・・・それらの子孫は、地上の最古の文化を有しています。モンゴル民族、日本人、中国人です。彼らは最古の地上の住人の末裔なので、非常に興味深いのです。
・・・日本人・中国人よりも古い文化には、表面的な科学は到達できないのです。
・・・日本は完全にヨーロッパ文化に支配されました。日本という名は保っていても、まったくヨーロッパ化されました。日本人はヨーロッパからすべてを受け入れ、自らの古い文化は外面にとどまっただけです。
『地球年代記』

中世に、フン族がヨーロッパに侵入してきて、闘いが生じましたが、このことは霊的な意味をも有しています。フン族はアトランティスの最後の生き残りです。アトランティス民族は腐敗し、そのアストラル体とエーテル体は頽廃していました。この腐敗したアストラル体とエーテル体は、ヨーロッパ民族に生じた恐れと驚きの中に格好の土壌を見出しました。ヨーロッパ民族のアストラル体の中にこの腐敗した素材が接種され、子孫に遺伝されていきました。皮膚はアストラル体に接種された腐敗を吸収し、その結果、中世の病、らい病が発生しました。…”
薔薇十字会の神智学

”十九世紀にヨーロッパでは工業技術の発展に伴って、プロレタリアート(賃金労働者階級)が増大し、その結果、階級間の憎しみが発生しました。この憎しみはアストラル体に定着し、肉体に作用して、肺結核となりました。”
薔薇十字会の神智学

私たちは現在、第三の666の時代、すなわち1998年を目前にしています。この世紀の終わりに私たちは、ソラトが再び進化の流れのなかからもっとも強く頭をもたげることになる時点に到達します。エーテル化したキリストが可視的になることによって、そのために必要な準備のできた人びとは、すでに20世紀の前半にキリストを見るようになります。しかしこの第三の666の時点において、ソラトは人びとがキリストを見るのを妨害することでしょう。つまり、いま(1924年)からわずか3分の2世紀が経過するだけで、ソラトが強大なやり方で頭をもたげるようになるのです。
・・・
この世紀が過ぎさるまでに、ソラトは人間に憑依する存在となって無数の人びとのなかに出現することによって、その姿を現すでしょう。人びとは、とうてい本当の人間であるとは信じられないような人間が現れるのを見ることになるでしょう。このような人間は、独自の方法で外面的にも発達していくことでしょう。彼らは感情のなかに憤怒の特徴と破壊的な怒りをそなえながら、外面的には集中的で力強い性質の持ち主となることでしょう。彼らの顔には、外面的に、ある種の動物的な表情を見ることができるようになるでしょう。
・・・
ソラト的な人間は、また、外面的にも識別できるようになります。彼らは恐るべき方法で、霊的な性質をそなえたあらゆるものを単に軽蔑するだけではなく、撲滅し、水たまりのなかに投げ捨てようとすることでしょう。たとえば人類全体の地球的進化のなかに組み入れられた、現在のボルシェヴィズムの萌芽という狭い空間に集中しているもののなかに、人びとはそれを体験することになるでしょう。
ルドルフ氏シュタイナーの大予言2

人生の本当の神秘は、犯罪者がいるということです。霊学研究者は、犯罪者が罰せられるべきでないというような、ユートピア論者であろうとはしませんけれども、人間生活の中に存在するものであれば、どんなことでも理解しようとします。・・・
犯罪者を霊視しますと、その性質が一種の霊的な早産によるものであることがわかります。・・・
・・・しかし前世の特別な事情のために、早期に受肉する理由があるときには、私たちはそれとは知らずに、地上生活をいい加減に生きようとする傾向を魂の奥底に持って、生まれてくるのです。人生を真剣に考えない態度が、その人の魂の内的なありようになってしまいます。たとえ日常意識の表面では強度の自己保存本能を持っており、この上ない利己主義的態度で生きているように見えても、その人の心の奥底では、人生をいい加減に考えて、霊的に早産した自分の人生にあまり価値をおこうとしないでいるのです。そのような場合、その人の人生は、そうとは気づかずに、表面上、自己保存本能にますます駆り立てられます。人生をいい加減にするそのような態度から犯罪者が生じるのです。
・・・人間の地上生活全体の中で、この傾向はふたたび清算されます。現世にあまり早く生まれてきたために生じた犯罪行為が、次の人生で清算されるのです。
シュタイナーの死者の書

・・・彼は不自然な手段を用いて肉体を棄てたが、肉体に係わるすべての感情は、そのまま彼の魂の中に残されている。自然死の場合は、肉体の衰弱とともに、肉体に結びついた諸感情も、部分的に消滅していく。自殺者の場合は、突然穴が空けられてしまったという感情が生み出す苦悩の他に、自殺の原因となった充たされぬ欲望と願望とが、苦悩を生み出す。
神智学

”…地震が起こった場所にではなく、その周辺に、地震の起こったときに生まれた人は、まったく唯物論的な人間になる。地震は原因ではなく、唯物論的なものの考え方をする魂が生まれようとするとき、アストラル的な意志をとおして物質界に働きかけて、火の層の力を解き放ち、その力によって、その人が生まれるときに地震がおこったのである。”
神智学の門前にて

数のトリック
大変 愚かな例を選ぼう、と思います。「古代のピタゴラス派の人々は、数のなかに宇宙の法則が秘められている、と見ていた」と言う人がいるかもしれません。
「数には、多くの秘密が込められている。二つの例をあげよう。ロシアのニコライ二世を取り上げよう。
彼が生まれたのは、1868年。
彼が即位したのは、1894年。
それから、22年。
いま彼の年齢は、48歳。
これらの数の合計は、3832。
その半分は、1916。
1916年は、戦争の重要な年だ。それは秘密の数の関連によって確認される。イギリスのジョージ五世をとりあげよう。
彼が生まれたのは、1865年。
彼が即位したのは、1910年。
それから、6年。
いま彼の年齢は、51歳。
これらの数の合計は、3832。
その半分は、1916。
・・・いかに数が一致しているかが分かる。」
・・・
よく工夫して、背後にあるものに人々が気づかないようにすれば、他の領域から取り出した概念を適当にまとめ、目をごまかせます。いま出した例でも、多くの人が騙されるからです。
・・・ただ、 ものごとが隠されていると、人々は気づきにくいのです。「宇宙的な深み」「量り知れぬ深淵」などという表現を用いて、さまざまな数の関連を作り出すと、多くの信奉者ができます。そして、人間認識の特別の深みから語られているかのような外観を呈します。
職業のカルマと未来

1841年に天上の霊界でアーリマンとその眷族たちによってはじまったあの戦い、龍とミカエルの戦いが始まった時点が、まさに今年の1917年に映し出されているのです。そのことをふまえれば、今生じているいろいろな出来事にただ困惑するだけではすまされなくなる筈です。地上の出来事が霊界で用意されていたのを知るときはじめて、地上の出来事を本当に理解できるようになるのです。
シュタイナー 悪について

悪魔は、未来においても文明の担い手であり続けるに違いありません。このことはきびしい、そして重要な真実なのです。そしてこの真実は、未来の文明に破壊的な力が混入していることと深く関連しているのです。・・・現在の人間の情動、慣習の在り方に従えば、破壊的な力は、今後ますます私たちの社会生活全体のな中に入ってきて、人間関係そのものをますます破壊していくでしょう。
今こそ人間は、キリストの言葉が現実のものとなるように、努力すべきなのです。すなわち、「私の名の下に二人の人が結ばれるとき、その二人の間に私がいる」(マタイ伝十八章二〇)という言葉がです。
しかし技術文明、営利主義は、この言葉ではなく、悪魔の言葉をますます現実のものにしています。すなわち、「私の名の下に二人もしくはもっと多くの人が喧嘩し、争い、戦い合おうとするとき、その人たちの間に私がいる」をです。
シュタイナー 悪について

 イマジネーション認識の段階に入ると、睡眠中体に向けられていた力の一部が他の方法で使用されることになる。この力を通して霊的感覚器官が形成されるのである。・・・
 ・・・かつて、体への働きかけに使用されていた力を、霊界との関係を確立するために使用するのである。・・・
 ・・・この点に注意しないと、超感覚的世界への入口を見出したにもかかわらず、肉体的に、そして道徳的に頽廃することになる。・・・霊的な進化への努力を始める以前には魂の均衡作用によって抑制されていた悪い性質が表に現れるのである。善良で、道徳的だった人物が超感覚的世界に参入すると、様々な低級な性癖、我欲、不誠実、復讐心、怒り等々が現れてくるようになる。
 『霊界の境域(霊的認識の階梯)』(現代仮名遣いに書き換え)

 ・・・低次の性質を厳重に監視し、元素界の危険な影響が入り込まないようにしなければならない。意識的に徳性を形成することで、元素界からの悪影響を断つことができる。
霊界の境域(霊的認識の階梯)』(現代仮名遣いに書き換え)

 別の仕方で、もっと速やかに目標へ到らしめる道もまた存在する。・・・いつの世にもそのような道を説く人が公衆の面前に姿を現してくるから、その道へ向うことに対してははっきりと警告しておかなければならない。導師だけに理解できるいくつかの理由から、これらの道の真の姿が一般に公開されることは決してありえない。そこここに現れるそれらの断片は健康、幸福、魂の平和を促進せず、妨害するのである。その真の本性も由来も知りえぬ暗黒の力に自分をすっかり委ねてしまうつもりのない人は、このような事柄に係わり合うことを避けるべきである。
いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか

 今日の外面的な文明の中にひたって生きている人が超感覚的な諸世界を認識できるようになるのは非常に困難だということである。・・・物質生活が簡素だった時代には霊的高揚も容易に達成された。崇拝されるべき聖なる対象は世俗的環境の中できわ立って存在していた。ところが批判の時代になると、理想的なものが引きずりおろされ、人々の心の中で、別の感情が尊敬、畏敬、崇拝、讃仰の代りを占めるようになった。その結果、現在畏敬の感情はますます背後においやられ、日常生活の中では非常にわずかな程度にしか働こうとしていない。だから超感覚的認識を求める人はこの感情を自分で自分の中に生み出す努力を重ねなけれならない。そして自分の魂をこの感情で充たさなければならない。・・・誰かと出会い、その人の弱点を非難する時、私は自分で自分の中の高次の認識能力を奪っている。愛を持ってその人の長所に心を向けようと努めるとき、私はこの能力を貯える。
いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか

 ”・・・人間が思考的に活動するとき、この思考過程によって私たちは内的に固い存在になります。つまり、考えとはある意味で内的な骨組みなのです。考えには明確な輪郭があり、確たるものですが、感情は捉えどころがなく不安定で、個人個人で多少なりとも違っています。考えとは、感情系の中で固い成分になるのです。意識的な営みにおけるこの固い成分は、血液中では活発かつ動きに満ちた塩(えん)蓄積になりますが、自我の準備である骨格では、その大部分がマクロコスモスによる塩(えん)蓄積になります。・・・さて、思考に伴って形成された塩(えん)は、睡眠によってすみやかに除去されなくてはなりません。そうでなかったら生体内に何らかの分解プロセス、解消プロセスを引き起こすはずです。つまり事実上、思考を破壊プロセスと見なさなくてはなりません。そして、心地よい睡眠中に逆向きのプロセスが生じ、蓄積した塩(えん)が血液から取り除かれ、目覚めた意識を持って新たなら意識的思考を再び展開できるのです。
 ただし、「思考とは塩(えん)形成プロセスである」と簡単に言ってしまうことはできません。なぜなら、「霊学は戯言を言っている」という誤解が生じかねないからです。”
秘されたる人体生理

 ”ミカエルの光の支配は、2400年頃に始まる暗い、恐ろしい時代に再び取って代わられます。すでにこんにちでも、ミカエルと同時に、暗黒の神マンモンが支配力を行使し始めています。マンモンは神秘学にとっては、金銭の神であるだけではありません。むしろ一切の低級な、暗黒の力の指導者なのです。そしてマンモンの軍勢は人間の魂に襲いかかるだけでなく、人びとの肉体に襲いかかって、肉体を食いやぶり、だめにしてしまうのです。
 こんにち私たちが黴菌のことをあれこれ口にするのは、そのことをよく知っているからではなく、黴菌がこんにちまったく特別の姿をとるようになったからです。そして未来においては、非常に恐ろしい仕方で力を増やし続けるでしょう。あの暗黒時代が近づいてきたなら、仲間うちでの争いや内乱が恐ろしい規模で猛威を振るうでしょうし、そして哀れな人体は、恐ろしい仕方で疫病に見舞われ、死に到るまで病み衰えていくでしょう。罪の焼印が誰の眼にもはっきりと人体に刻印されているでしょう。”
 そのときは別の大天使オリフィエルが支配するようになります。この大天使は、人びとを揺り起こします。残酷なくらいの苦悩を与えることによって、人びとの本当の使命に気づかせるために、現れなければならない大天使です。しかし、このことが成就するためには、すでにこんにち、小数の人たちでも四~六百年の間の暗黒の時代における秘教生活のために、人類を導く用意をしなければなりません。”
秘教講義3』 

 星を観察するものは、太陽の個々の歩みの時期に、特定の惑星から助けが来ることを知りました。「月ー蟹座、水星ー双子座、金星ー雄牛座、火星ー雄羊座、木星ー魚座」という関係に、三つのデーガン(十分角、10度)を配属させることができます。三つのデーガンは、召命を持つ惑星です。三つの星が特別に介入し、他の星々は不活発です。・・・
 現在の、魚座時代のデーガンは特徴的なものです。天界の時計に従って、私たちに作用するのは、「土星・木星・火星」の諸力です。火星は雄羊座を通過するとき、自分本来の宮にいたときと同じ仕事をするのではありません。火星はいまや、人間の強さを代表する力として活動します。・・・
 私たちは、宇宙的に恵まれた時代に生きています。宿命論に陥ってはなりません。「世界の運命に任せよう。それで良いようになるだろう」と述べてはなりません。人間は意志を持たなければなりません。人間はまさに現代、無限の可能性を見出せるのです。人間は、目下のところ、まだ意志していません。
星と人間』 



”…ある特定の次元においても観ることができるなら、電気が人間の思考内容とまったく同じものである、という秘密が見えてきます。人間の思考内容と電気は本質的に同じであり、一方は内側から、他方が外側から考察されているのです。
 電気とは何かを知っている人は、凍った状態で原子を形成する何かが、自分の思考内容の中に存在しているのを知っています。…
 …ベルリンで辻馬車に乗って街を走っている誰かが、モスクワに災害を生じさせる、ということも可能になるかもしれません。誰一人として、その人間がひき起こしたのだとは考えないでしょう。無線の通信はその始まりですが、私がお話ししたのは、未来のことです。産業と技術が今までのように混沌としたままさらに進んでいきます。そしてこのような事柄を手中にしたものが大きな災害を惹き起こすか、それともメーソンの道徳的な型の中にそれを流れ込ませるのかの二つです。”

 ”もし人類が無私にまで到達していないとしたら、以上のような状況(思考と電気の秘密の悪用)において何が起こるかは、想像を絶します。無私を実現することによってのみ、人類を破滅の淵から引き戻すことが可能なのです。今日の私たち人類期(第五根幹時代・後アトランティス時代)の滅亡は、道徳の欠如によってもたらされるでしょう。レムリア人類期は火によって、アトランティス人類期は水によって滅亡しました。私たちの人類期は、万人に対する万人の戦争、悪、人間相互の戦いによって滅亡することでしょう。人間は相互の戦いでみずからを破滅させるのです。その戦いは絶望的な様相を呈することでしょう。それは他の滅亡の在り方よりもずっと絶望的です――なぜなら、人間自身が自分でその罪をその中に担わざるをえないでしょうから。
 ほんの一握りの人たちが救われて、第六根幹人類期に移行していくでしょう。この小数の人たちは、完全な無私に達した人たちです。他の人たちは必要な無私には向かわず、物質的な自然力を研究し利用することに、あらゆる洗練した技巧を駆使します。彼らは万人の万人に対する全面戦争を開始するでしょう。そして、それが私たちの人類期の滅亡の原因をつくるのです。

神殿伝説と黄金伝説



 前三千年紀(BC.3000~BC.2001)初頭に、ある重大な出来事が起こりました。この頃は未だ意識が暗かった、霊魂を担う存在である人間は、本能的に生活をしていて、未だに知性を器官として使用することができませんでした。しかし、この器官は既に人類の内に存在していました。物理的構造を持っていたのです。しかし、霊魂を担う存在である人間は、それを上手く使用できませんでした。そのため、人間は思考することによって知識を得ることができませんでした。知性的な認識力を持っていなかったのです。人間は秘儀の場から与えられるものに依存していました。そのような中、前三千年紀初頭に、アジアの東方で重大な出来事が起こりました。
 ある高名なアジア系の子に、秘儀が行われる境内で過ごすことが許されました。この子は実際、秘儀に参加することができました。なぜなら、秘儀を執り仕切る僧侶が、その子を参加させなければならない霊感を強く感じていたからです。それからある存在が、その子が40歳を迎えたときに受肉しました。およそ40歳頃ですが、とても重大なことが起こりました。重大な事件が起こったのです。それは、紛れもなく秘儀の僧侶が予言的に知覚していた出来事でした。当時、東アジアに点在していた秘儀センターのある境内で過ごすことができたこの人間が、約40歳の時に突然、知性の力を理解し始めたのです。これまでは啓示を通じて、知性の力は秘儀の場に与えられました。啓示でしか、知性は与えられなかったのです。その子はまさに知的認識の器官を初めて使用した人間でした。しかしそれはまだ秘儀に頼っていたものでした。
 秘儀の僧侶がこの出来事について語ったことは、私たちが使用している現代の言葉で述べると次のようになります。「この人間の中に、ルシファー自身が受肉した。」それは疑いようのない本当のことなのです!非常に重要な出来事として、前三千年紀にルシファーの人体への受肉が東アジアで実際に起こったのです。このルシファーの人体への受肉によって、- この存在は人類の教師になったのですが、- 西暦以前の異教文化として描かれるものの中に、ルシファーが現れました。ルシファーの文化は、西暦がはじまった頃のグノーシス派の中にはまだ残っていました。
 このルシファーがもたらした文化について、軽蔑的な判断を下すのは間違いでしょう。ギリシア文明が作り出したすべての芸術作品、古代ギリシャの哲学や、エシキウススの悲劇のなかにいまも生づいている洞察でさえ、このルシファーの受肉なしでは起こり得なかったことでした。
 ルシファーの受肉の影響は、ヨーロッパの南部やアフリカの北部、アジア小地域では、西暦一世紀頃まで依然として強力でした。そして、ゴルゴタの秘儀が地上で起きたとき、それは本質的にルシファーの英知で理解可能なのもでした。グノーシス派はゴルゴタの秘儀の重要性を理解する任務がありました。彼らはルシファーの英知に貫かれていました。ここまでを整理すると、まず最初に、前三千年紀初頭に、中国でルシファーの受肉がありました。次に、私たちの時代の始まりのとき、キリストの受肉が起こりました。先に述べたように、キリストの受肉の重要性はルシファーの受肉した力が残っていたおかげで理解することができました。このルシファーの力は西暦四世紀まで人類の理解力に実際に影響していました。力の余波がまだ残っていたのです。
 これらの二つの受肉、紀元前におけるルシファーの受肉と、地球にとって重要な意味を持つキリストの受肉に加えて、それほど遠くない未来に、三つ目の受肉が加えられるでしょう。そして、現在の出来事は、すでにそれを準備するような方法で動いています。
GA0193 『ルシファーとアーリマン その3』 英語版より一部訳


”…二流の占星術師ではなく、本物の賢者の例を挙げましょう。予言の領域において、とてつもない偉人である男の名がすぐに浮かぶでしょう。ノストラダムスです。ノストラダムスは高名な医者であり、中でもペストが流行した際に素晴らしい奉仕活動をおこなったことは有名です。彼は特別な才能と無私の心を持ちながら、医師としての職務に専念したことは良く知られています。また、ご存知のように、彼の無私の心は同僚たちをひどく苛立たせてしまったために、彼は医療活動を引退し、サロンにひきこもることになったのです。そこは彼が1566年に亡くなった場所でもあります。サロンで彼は星の観察を始めました。しかしそれは、ケプラーをはじめとした研究者らが観察したやり方とは違いました。ノストラダムスは自身の家にある特別な部屋にしばしば閉じこもりました。そこで自身が述べたことを書き留めました。星を観察する部屋で、ちょうど星が、それ自身の光を彼のまなざしの中に自然と入ってくるように書き留めたのです。言い換えれば、彼は特別な数学的計算などせずに、自分自身に没頭していたのです。彼の魂が、心が、想像力が星空を不思議な気分で眺めたとき、予言を生み出すことができたのです。ノストラダムスは、この特別な四方八方に窓のついた部屋で外を眺めながら、何時間も畏敬の念を抱いて、熱心に精神集中(コンテンプレーション)をおこないました。そうすることで、特定の予測だけでなく、未来に関する多様で驚くべき本物の予言集が生まれました。”
GA61』英語版より結構な意訳

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【人智学における進化の周期】
◇土星紀(昏睡意識の獲得)   
◇太陽紀(睡眠意識)   
◇月紀(夢像意識)    
◇地球紀(覚醒意識) 
 ●ポラール時代   
 ●ヒェペルボレアス時代(古生代。太陽の分離)
 ●レムリア時代(古生代・中生代。月の分離)   
 ●アトランティス時代(新生代。徐々に地球が硬化)BC.8000~6000年に水没。
 ●後アトランティス時代  
  □第一文化期(インド文化期)BC.7227~5067
  □第二文化期(ペルシア文化期)BC.5067~2907
  □第三文化期(エジプト・カルデア文化期)BC.2907~747
  □第四文化期(ギリシア・ラテン文化期)BC.747~AD1413 
  □第五文化期(ゲルマン‐アングロ・サクソン文化期)AD.1413~3573 ←今ココ!
  □第六文化期(ロシア・スラブ文化期)AD.3573~5733
  □第七文化期(アメリカ文化期)AD.5733~7893(万人に対する万人の戦い。月の帰着)
 ●第六根幹時代
 ●第七根幹時代 
◇木星紀(ヨハネ黙示録における新エルサレム。心魂的意識の獲得。)  
◇金星紀(超心魂的意識)    
◇ヴルカン星紀 (精神的意識。帰神)

*人智学では、人間の進化に関わる「意識状態」を、7つの大きな循環である”惑星状態”(~紀)として表し、1つの大循環のなかにある7つの小循環を、”生命状態”(~時代)と表している。 さらに、1つの小循環の中により一層小さな7つの循環があり、これを”形態状態”(~文化期) と表している。したがって、人間は、 7×7×7=343 におよぶ形態を通過していく。 各7つの大循環は、各7つの小循環のなかで一種の繰り返しがあり、一つの循環のなかでは、足して8になる形態状態どうしに一種の転写がみられる。例えば、第五文化期である現代は、3+5=8であるから、第三文化期の出来事を、現代に合った仕方で繰り返す。
*各紀(惑星状態・意識状態)のあいだに、プララヤ(休息期・宇宙の眠り)がある。高次の霊能者しか看取しえない。
*文化期の切れ目は便宜的なもので、明確に区分されるわけではない。水に溶けた2色の絵の具がゆっくりと混ざりあうように、徐々に変化する。現在は第五文化期の終わり、”第六文化期の夜明け”である。
*文化期が約2160年ごとに変化するのは、春分点と黄道十二宮の位置関係(地軸のブレが原因)に基づいている。
*現在は時間の流れが一番緩慢な時代を過ぎ、徐々に加速度がついていっているらしい。
*人智学では、土星紀の前、ヴルカン星紀の後に別の状態がある可能性を否定しない。
*意識状態は、ヴルカンの先にあと五つ、あわせて十二の状態がある。(『アカシヤ年代記より』

第五文化期と第六文化期は、決定的な時代であると言える。第六文化期の立てた目標に達しえた魂たちは、第七文化期にもふさわしい進化を遂げていく。しかしそうでない魂たちは、すでに環境が変化してしまっているので、これまでなおざりにしてきたことをやり直す機会にめぐまれないだろう。そうできるようになるのは、もっとはるかに遠い未来においてであろう。
神秘学概論

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