トイレの祈り

おお、主よ! 何ということでしょうか! 紙がどこにもありません!


毎日新聞

ああ、トイレの神さま、どうかお助け下さい。どこに行ってもトイレットペーパーが売ってないのです!

このままでは、神さまにお向けするケツがございません。私の信仰が足りないばかりに。どうかお許しください。どんな罰でも私はお受けいたします。

しかし、トイレの神さま、買い占めた者たちを、どうか罰することはしないでください。彼らは自分たちが何をしているのか分かっていないのです。

彼らは、ケツも心も汚らしい者たちです。いったい、買い占めて、何か得るものがあるのでしょうか?

もう、春休みが明けるまで外にでないつもりなのでしょうか?いいえ、そんなことは彼らにはできません。Netflixでは飽き足らず、きっとTSUTAYAにDVDを借りにすぐに出かけに行くに違いありません。いったい何のための買い占めなのでしょうか?

ひきこもっていても、どうせエアコンは使っているような者たちです。不安がるだけで情弱な彼らは、自分たちの健康を守ることはできません。かえって身も心も自身のケツのように黒く染まるだけなのです。 トイレの紙の無駄遣いになるだけです。

まさか、彼らは私のように、地震や放射能汚染を恐れているから、東日本大震災のあとになっても未だ防災グッズを揃えていない自分を顧みて、ようやく怠け者の体を起こして、備蓄品を買いに行ったとでも言うのでしょうか!?いいえ、彼らは私のようにキチガイではなく、ただアホなだけなのです。いったい、自分たちのケツだけ拭いて、何をスッキリするというのでしょうか?何もスッキリすることなどありはしないのです。

しかし、それでも、トイレの神さま、どうか彼らをゲヘナの炎で燃やすことはおやめください。きっと天まで悪臭が及んでしまうからです。

いざ大きな災害が起きたとき、いったい彼らは大量のトイレットペーパーのストックをどうするつもりなのでしょうか?大量のトイレットペーパーを積んだ車で、避難所に乗りつけるつもりなのでしょうか?そして、その一ロールをもって公衆トイレに入り、これ見よがしに自分たちのケツだけ拭いてドヤ顔するつもりなのでしょうか!?ああ、なんて哀れなものたちなのでしょう…!

しかし、それでも、どうか主よ、彼らをカインの奈落へ投げ込むことなどなさいませぬよう、お願いいたします。私がカインの奈落まで糸を垂らして、彼らを引き上げるには、あまりに数が多く、苦労の絶えないことだからです。 

トイレの神さま、私は、トイレットペーパーを皆で分け合い、いたわりあって、誰しもが清浄なケツで日々を過ごすことの大切さを知っています。なので、ああ、どうか主よ、わたしの願いを聞き入れてください…。”


 ”TJよ。落ち着くのじゃ。”

ハ!? トイレの神さま!!

”TJよ。何を動揺しておる?きれいなケツと心の持ち主であるお前を、ワシが見捨てるとても思ったのか?安心せい、お前の苦悩はワシが解決してしんぜよう。

よいか、TJよ。よく聞くのじゃ。お前は大事なことを忘れておる。お前の家のトイレには、ウォシュレットがあるじゃろーが!

お前はウォシュレットを買ってすぐに、「なんかコソバユイ~!」とか照れて、使わなくなったじゃろうに。水道代と電気代がもったいない、エコじゃない、とも言いよったのう。しかし、それはウソじゃろう?ホントはエッチなことを連想したから使わなくなっただけじゃろうが?

ウォシュレットはエッチなものじゃあない。アレは、お前と同じようにケツと心のきれいな日本人が、ワシへの信仰ゆえに発明したものじゃ。それはそれは、人類の健康と繁栄のためになるマシーンなのじゃよ! お前は先人に感謝せい。

よいか、毎日ウォシュレットを使うのじゃ。1ロールで20日はもつわい!(*筆者計算)

ケツも心も綺麗にして、みんな笑顔ですごすのじゃ。さすれば日本晴れじゃ!!”

ああ、主よ、願いを聞き入れてくれて有難うございます…!さっそく今日からウォシュレットを使います!!毎日ウォシュレットに感謝いたします!!!


 ”悔い改めよ。お腹がゆるくなったから。”




m(__)m

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