ラオメルのキブツ(その2)

ラオメルのキブツ(その1)のつづきです。

ダニエル書12章ならびに11章に、予言の文言や内容がみられた。

以下、青色が文言そのもの、緑色が内容箇所である。 赤色は該当箇所がみられない。

 この異常な時代はいつ終わるのか
 それはひと時ふた時半時である
 千二百九十日が定められている
 待っていて千三百三十五日に至る者は幸いである
卑しき者が自分は神以上の神として現れそしてついに破滅する
南と北の対立
何千万人の餓死者
近年に多くの者は目を覚ます
 賢者 大空のように輝き
 多くの民を幸に導き 
 永遠に星のように輝き続ける
ラオメルのキブツから蘇る預言者からの伝言、
また、一番やっかいそうな「ひと時ふた時半時」は、ダニエル書7章にもみられる。
7:23彼はこう言った、『第四の獣は地上の第四の国である。これはすべての国と異なって、全世界を併合し、これを踏みつけ、かつ打ち砕く。7:24十の角はこの国から起る十人の王である。その後にまたひとりの王が起る。彼は先の者と異なり、かつ、その三人の王を倒す。7:25彼は、いと高き者に敵して言葉を出し、かつ、いと高き者の聖徒を悩ます。彼はまた時と律法とを変えようと望む。聖徒はひと時と、ふた時と、半時の間、彼の手にわたされる。7:26しかし審判が行われ、彼の主権は奪われて、永遠に滅び絶やされ、7:27国と主権と全天下の国々の権威とは、いと高き者の聖徒たる民に与えられる。彼らの国は永遠の国であって、諸国の者はみな彼らに仕え、かつ従う』。

 ・・・さすがに、ダニエル書すべて紹介してもしょうがないので、要約だけ紹介する。

○ダニエルと新バビロニア(1:1-6:29)・・・バビロンでの歴史的出来事
 ・ダニエルと三人の若者(1章)
 ・ネブカドネツァル王の夢(2章)
 ・燃え盛る炉に投げ込まれる三人(3:1-3:30)
 ・大きな木の夢(3:31-4:34)壁に字をかく指(5章)
 ・獅子の洞窟に投げ込まれるダニエル(6章)


○ダニエルの幻視(7:1-12:13)・・・啓示された預言
 ・四つの獣の幻(7章)
 ・雄羊と雄ヤギの幻(8章)
 ・定めの七十週(9章)
 ・終わりのときについての幻(10:1-12:13)


今回の予言で文言そのものが登場したのは、7章から12章のうち、特に11章と12章の預言である。

聖書界における予言の一般的な解釈は以下のとおり。

・四つの獣の幻(7章)・・・大いなるバビロン・ペルシャ帝国・ギリシャ、アレクサンダー大王・ローマ帝国の盛衰およびキリスト到来

・雄羊と雄ヤギの幻(8章)・・・ギリシア・ペルシア戦争、シリア王アンティオコス4世・エピファネスの暴挙

・定めの七十週(9章)・・・BC.457~AD.33(70年:ユダヤ人恩恵の期間)

・終わりのときについての幻(10:1-12:13)・・・セレウス王朝(北)とプトレマイオス王朝(南)の対立、反キリストの到来


予言の文言のなかで、預言になかった何千万人の餓死者」は、この約500年に及ぶ戦乱で亡くなった人々の合計数なのかもしれない。

人類の歴史は、戦争の歴史。

 The History of the Middle East: Every Year
 ビジュアルで楽しめる中東の領土争い

ダニエル書の幻視の多くは、終末預言とされていて、喧々諤々、非難轟轟、誹謗中傷多き議論が、聖書界でされてきたようである。( TДT)

おそらく、どれ一つも正解ではない、ということだけは分かる。 

しかし、その中には、考察の余地があるものもあったので、一つだけ紹介する。
イエズス会は、ダニエル書9:27の1週(7年)を遠い未来に据えて7年の大艱難と決めつけ、62週と1週の間に2000年以上の空白期間を勝手に作りました。そして、最後の1週(7年)の大艱難前に主イエスが空中再臨して、秘密携挙が起こり、大艱難後にも再臨するという二段階再臨説という空想小説レフトビハインドにまで発展し、にわかクリスチャンたちはその内容を真に受けています。
・・・
にわかクリスチャンたちは、未来にわずか3年半だけ活動する偽りの反キリストを想像し、艱難も逃れられると勘違いしているので、とんでもなく霊的にもろい状態になっています。サタンは、人々を神の御言葉が詰まった聖書よりも、偽りを言う人間の言うことに注意を向けさせるように働いています。だから、多くのにわかクリスチャンが偽預言者、偽教師、偽善者、世の教会の牧師たちを指導者として頼って耳を傾けるのです。神との個人的な関係を築くことなしに、救いはあり得ません。

イエズス会の権威主義的解釈が、意図的に流布されているようである。

シュタイナー用語辞典からイエズス会について紹介する。
【イエズス会】 ・・・イグナティウス・ロヨラ(1491-1556)らが1534年に結成した修道会。イエス原則を誇張し、王者イエスを地上の支配者とする(これは、イエス・キリストが「私の国はこの世ではない」〔「ヨハネ福音書18章」〕と言っているので、福音書に矛盾する)。シュタイナーによると、イエズス会は人間を精神界から遠ざけ、キリスト認識を不可能にしようと努めている。女性的・司祭的叡智を保守し、フリーメーソンと敵対している。しかし、イエズス会とフリーメーソンの低位成員同士は戦うが、高位成員同士は目的を同じくしている。薔薇十字団が心魂の最奥の聖域として働きかけなかった人間の意志に、イエズス会は直接働きかける。
人智学によれば、フリーメーソン(イルミナティと呼称すべきか?)とイエズス会は、イエス・キリストの行為の意味を歪曲・矮小化し、反キリストをキリストだと思わせるようにしているのである。

その1で紹介した数のトリックを駆使して、”~にちがいない”と予言解釈を主張する行為や、「アーリマン受肉の準備」 で危惧した軍産複合体の行為も、すべて、反キリストのためであるのだ。

(・・・某霊能者女史が”誰かこの謎解きにチャレンジして欲しいと切望します。” と言われているので、チャレンジしているのだが、その結果、様々な人々が、様々な解釈をする中で、イエズス会の目論みどおり、反キリストをキリストとみなしたり、良く分からない”終末今すぐ来る来る預言”を、ますます信じ込んだりする可能性は高い。)


a bust of Ahriman

・・・これでは、このブログも、アーリマンの手に落ちてしまう。
12:4ダニエルよ、あなたは終りの時までこの言葉を秘し、この書を封じておきなさい。多くの者は、あちこちと探り調べ、そして知識が増すでしょう。
知識が増えると、人間は冷たくなり、批評・批判を繰り返す。 

したがって、今回の予言の考察において、無理に断定しようとせず、示唆だけにとどめておこうと思う。特に数字の解釈は、根拠に乏しいものを流布すべきではない。



それでは次回、人智学をベースに、オカルト色全開で考察したいとおもう( ´∀` )


つづく。 

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・ラオメルのキブツ(その1)”数のトリック”
・ラオメルのキブツ(その2)”イエズス会”
・ラオメルのキブツ(その3)”ヨハネの黙示録”
・ラオメルのキブツ(その4)”模写ミス”
・ラオメルのキブツ(その5)”マタイによる福音書”
・ラオメルのキブツ(その6:まとめ)”人間の進化”
・アーリマン受肉の準備 



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